更新日：2024/12/13
今年も待ちに待ったこの季節が到来。秋の香りとともに心躍る瞬間がやってきました。
毎月開催される手打ち蕎麦と割烹料理の店・汐見にて吟天代表の小田切崇が定期開催する『SAKEペアリングの会（吟天の会）』。
10月は毎年大盛況の松茸尽くしの会にお邪魔させていただきました。
四季折々の食材を使った繊細で丁寧な日本料理と、自家製粉・手打ちの十割蕎麦を味わえる名店「汐見」。
群馬県赤城産の蕎麦の実にこだわり、その日出す分だけを手打ちする蕎麦は、十割そばの常識を覆すほどしなやかです。料理に合わせる日本酒の品揃えも自慢。唎酒師が在籍し、おすすめのお酒を紹介してくれます。
≪お店情報≫
住所：東京都新宿区早稲田鶴巻町556松下ビル1階
電話：050-3033-4404
早速一品目から松茸が登場！ワクワクが止まりません。
アツアツ揚げたての衣の奥からふわっと立ち上る松茸の香りがたまらない。
食べてみると松茸のジューシーさとプリコリした食感が美味しくて箸が止まりません。
合わせたお酒は「吟天白龍2021」。
シャンパンのようなきめ細かい泡と酸味は揚げ物にぴったりです。
これぞまさにペアリング！と感じさせてくれる最高の組み合わせでした。
秋をギュッと詰め込んだ銀杏、芋、ズワイガニのあんかけは、蓋を開けた瞬間ふわっと食欲をそそる柑橘やカニの香りが広がります。
ああ、ここには、秋が広がっている…なんてことを考えながらいただきました。
少しずつ涼しくなるこの時期にいただきたいホクホク食感たっぷりの一品です。
共にいただくお酒は「真澄 真朱」。
吹き寄せの香りを尊重するように香りは控えめ、その分しっかりと深みのある味わいがズワイガニの風味によく合います。
どびん蒸しには松茸と鴨肉の団子が入っています。
蓋を開けると、吹き寄せとはまた異なる秋を感じる松茸の香りが広がります。
まずはおちょこに一杯、お汁を入れていただきます。
松茸や鴨肉の出汁がよく取れたお汁は、旨みがぎゅうっと凝縮されていて、すだちを一絞りするとまた変わった風味を味わえます。
鴨肉の団子は、鴨肉らしい濃厚な肉の風味がとっても美味しく、どびん蒸しのポイントになっています。
松茸もたっぷり入っていて、贅沢な一品です。
共にいただいたお酒は「出羽桜 雪女神三割五分」です。
出羽の里と蔵の華で交配された雪女神は甘味とジューシーさが土瓶蒸しの贅沢な旨みに華やかさを添えます。
おちょこにお汁を入れて一杯いただき、お次にすだちを絞って二度美味しい。
さらには日本酒割りで三度美味しい！
こんなに幸せに浸ってしまって、大丈夫なの？と不安に駆られる程のおいしさでした。
お次にいただいたのはホウボウ、カツオ、スギのお造りです。
共にいただいたお酒は「七賢 大中屋」です。酒米「山田錦」を使った華やかで上品な日本酒です。
ホウボウはほのかな甘味とたっぷりの旨みがお酒によく合う！
スギはプリプリしっかりした食感が食べ応えあって美味しい…！
カツオのわら焼きは、大好物なのでとっても楽しみでした。
わら独特の香りやカツオの深い風味が味覚・嗅覚共に幸福感いっぱいになります。
日本酒の風味が、よりお造りたちを華やかに演出し、ペアリングの素晴らしさをより感じさせてくれます。
お造りのお次は焼き魚「カマス西京焼き」をいただきます。
外はパリッと、中はふわっとしながら脂のジューシーさも楽しめる、贅沢満点の一品です。
同じお魚でもお造りの軽やかな華やかさとは異なる西京焼きならではの存在感がたまらないです。
合わせた「栄光冨士 日乃輪」がまたよく合い、カマスや味噌のしっかりした旨みをキリッとしめてくれます。
美味しい、止まらない…と、気づいたらペロリといただいていました。
新しく登場した、お肉料理に合わせる日本酒「吟天龍王」と共にいただくのは「松茸すき焼き」です。
濃厚なタレに浸したお肉と松茸を、大分県産の卵「蘭王」につけていただきます
色鮮やかな見た目通りに旨みがたっぷり濃厚な卵黄とすき焼きがよく合います。
さらに「吟天龍王」の肉に負けない存在感が全てを包み込む！絶品です。
松茸の芳醇な香り、濃厚なタレと卵黄のまろやかさ、そして日本酒の深み…それぞれが響き合いながら、一つに溶け合う至福のペアリングです。
お肉料理に合う日本酒はなかなか無いと言われている中「コース料理に日本酒を合わせて楽しんでいただきたい」というコンセプトの元、脂の乗ったメイン料理のために生まれた日本酒が「吟天龍王」とのこと。
20年以上蓄積してきた熟成種をアッサンブラージュして造られた贅沢な一本です。
ぜひまた、大切な日や自分へのご褒美にいただきたい日本酒でした。
すき焼きで夢気分になりながら、幸せなことにコースはまだまだ続きます。
秋の旬の素材たちの天ぷらにはスパークリング日本酒「南部美人 あわさけ」を合わせます。
やっぱり熱々の揚げ物には泡がよく合います。
秋茄子やさつまいもなど、旬の食材の天ぷらはどれもジューシーで甘みがスイーツのよう。
お塩とのバランスもよく、さらに「南部美人 あわさけ」と共にいただくことでキレよく軽やかに楽しめます。
しめは松茸の蕎麦をいただきます。松茸の香りとほのかな柑橘のアクセントが、しめにふさわしい爽やかな余韻を残します。
細めの蕎麦は食べやすく、おつゆの味もしっかり染みてするするといただけます。
最後の最後まで、松茸尽くしでした。
松茸尽くしの贅沢なコースで、心も舌も満たされるひとときを過ごすことができました。
日本の旬を感じる食材とともに日本酒をいただく。たくさんの人の愛や努力をもって生まれた食を堪能できることに感謝でいっぱいです。
食いしん坊な私は、次回のお蕎麦は何味かな？と早速ワクワクしています。
ちなみに松茸コースは例年人気のペアリング会です。募集開始早々に満員になる年もあるほど。2025年は手打ち蕎麦汐見の松茸を味わってみては？
次回も皆様と共に日本を堪能できますことを心待ちにしております。
過去のペアリング会のコラムもございます。季節のお料理の数々を視覚で堪能していただき、ぜひ、味覚で体験にいらしてください。
【吟天6月の会】手打ち蕎麦 汐見で和食ペアリングを楽しむ
【吟天10月の会】割烹料理と日本酒ペアリング 〜秋を愉しむ松茸の夕べ
【コンクール受賞酒記念会】汐見で『吟天祭』蕎麦割烹と日本酒のペアリング
【吟天グルメ】秋を感じる食材と日本酒のペアリング〜吟天の新作を先駆けていただく〜
SAKEペアリングの会（吟天の会）は毎月第2火曜夜の定例会のほか、ミシュランスターホルダークラスのシェフとのコラボ企画などを不定期で開催中です。
開催情報は随時Facebookにて発信しております。
みなさまのご参加をお待ちしております。
ゆはら さき
グルメ大好きアラサーデザイナー。
日本酒付きが高じて今は毎月日本酒会を開催している。
日本酒初心者のため、ライターをしながらより日本酒力を上げようと奮闘中。
豊富なスパークリング日本酒・awa酒、厳選した地酒の日本酒オンラインショップ、吟天。
近年、女性人気も高まっている日本酒のご購入には吟天をご利用ください。
通販での販売に加え、日本酒ペアリング食事会（毎月第二火曜）を主催。
随時開催のフレンチ・イタリアンのペアリング会もございます。
吟天シェフ酒サイトでは、日本酒とさまざまなお料理とのペアリングをご紹介し、
さらに美味しく、楽しい日本酒の世界へご案内いたします。
