「Wakiya 一笑美茶樓」× 日本酒 吟天 〜「中華の鉄人」の料理で広がるペアリングの世界


「Wakiya 一笑美茶樓」× 日本酒 吟天 〜「中華の鉄人」の料理で広がるペアリングの世界

更新日:2022/12/04


「究めた先に、あるもの」をコンセプトに、食中酒としての日本酒の価値を追究する吟天。

2022年10月24日に、今年の吟天ブランド新酒発表ペアリング会が開催されました。


会場となったのは、日本の厳選素材を使用した中華の名店、Wakiya一笑美茶樓(いちえみちゃろう)。
「中華の鉄人」として知られ、名誉唎酒師酒匠の受賞者でもある脇屋友詞シェフによる料理と、吟天ブランド5酒のとっておきのペアリングです。


今回はこちらの新作発表会に参加して見えた、中華料理と味わう新鮮な日本酒ペアリングの魅力をお伝えします。

東京・赤坂の中華料理店「Wakiya一笑美茶樓」

「伝統と創作」を合言葉に、上海料理の伝統をベースとしつつ、日本の季節の食材やシェフのエッセンスを活かした身体に優しい中華料理がいただける「Wakiya一笑美茶樓」。
名店が軒を連ねる赤坂に、静かに佇みます。
「一日に一回、愉快に笑ってお茶を飲もう」というコンセプトでつくられ、料理はもちろん、極上のお酒や中国茶をお供に、笑顔のひとときを楽しめる空間です。


≪お店情報≫
住所:〒107-0052 東京都港区赤坂6-11-10
(千代田線赤坂駅6番出口より徒歩3分)
電話:03-5574-8861
HP:https://www.wakiya.co.jp/restaurants/ichiemi/

「中華の鉄人」脇屋友詞シェフ

15歳から料理の道に入り、赤坂「山王飯店」、「東京ヒルトンホテル」、「キャピトル東急ホテル」などの名店で修行。
1997年には、パン パシフィック ホテル横浜中国料理総料理長に就任。
1998年、同ホテルにて皇太子ご夫妻のご夕食調理総責任者を拝命。
2001年に「Wakiya一笑美茶樓」をオープン。
現在は東京、横浜で四店舗のオーナーシェフを務める。


NHK「きょうの料理」など多数のメディアでも活躍。
フジテレビ系列「料理の鉄人」では、中華の鉄人として人気を集めた。
2009年には、日本酒及び日本文化の継承・発展に貢献しているとして「名誉唎酒師酒匠」を受賞。
吟天シェフ酒に、日本酒ペアリングレシピの動画を配信中。

「Wakiya一笑美茶樓」の中華料理と日本酒のペアリング

<九喜美彩碟―九つの喜び!前菜盛り合わせ― × 吟天水龍>

コースのスタートを彩るのは、Wakiyaのスペシャリテのひとつ、九種の前菜の盛り合わせです。海の幸から山の幸まで、その季節にいちばんおいしい食材を、「酸味、塩味、苦味、甘味、旨味」の五味を調和させて仕上げます。


合わせるお酒は、『吟天水龍』。
ヴィンテージシャンパンを思わせる、3年間熟成させたスパークリング日本酒です。

鴨肉、カラスミ、鱧の塩漬け、干し海老など、旨味や塩味が強い食材と合わせると、米の甘みや爽やかな酸が際立ち、食欲をそそる組み合わせ。
胡麻豆腐や、無花果のクリームチーズ添えなど、濃厚で甘みのあるお料理は、熟成で生まれた『吟天水龍』のコクと高め合い、より奥深い味わいに。
柚子胡椒を添えた蒸し鶏や、胡麻油香るピータン豆腐など、香りのいい料理の風味が、きめ細かい泡で広がる具合も見事です。


「九つの喜び」の名のとおり、さまざまな味の組み合わせに心躍る前菜でした。

<翡翠賓燉蛋―百合根のスルスル蒸しスープ新銀杏ソース― × GINTEN blanc>

色とりどりの前菜から一転、淡い翡翠色が目にやさしい一品。
干し貝柱のだしに卵を加え、固まるか固まらないかの絶妙なバランスに蒸し上げた「スルスル蒸し」は、スープのような茶碗蒸しのような不思議な触感。卵の中には、今が旬の百合根を閉じ込めてあります。
美しい翡翠色は、こちらも旬の新銀杏のソース。ほのかな苦味と独特の甘味が、やわらかいスープに秋の風味を加えます。


合わせたのは、この日からWakiyaでの取り扱いがスタートした『GINTEN blanc』。

程よい酸味とスッキリとした後味はドライな白ワインのようですが、ふわりと香る吟醸香がソフト。百合根や銀杏の素朴な甘味を引き立て、貝柱のだしとの相性も抜群です。

温度が上がると次第に口当たりがまろやかになる変化も、談笑を楽しみながらのゆったりとしたひとときにぴったりです。

<大閘小籠包―上海蟹の小籠包― × 吟天白龍2021>

続いて現れたのは、上海蟹の小籠包と、芯取菜(しんとりな)の蒸し餃子。
蒸籠のフタを取るとモクモクと湯気が立ちのぼり、会場からは歓声が上がりました。
小籠包には、上海蟹の蟹肉とともに蟹味噌も使われており、ひとくち噛んだ瞬間に旨味たっぷりのスープが溢れ出します。


そこに合わせるのは、酸味がキュッと効いた『吟天白龍2021』。
「究極のペアリング酒」を目指して、さまざまなシェフたちの意見を取り入れて生まれた、まさに食事を楽しむためのスパークリング日本酒です。
酸によって旨味が引き締まり、より濃厚に、鋭く蟹を感じられます。


芯取菜は白菜などの仲間で、江戸時代から伝わる東京の伝統野菜、「江戸東京野菜」のひとつ。日本の食材を中華料理のなかで活かす技は、脇屋シェフの真骨頂です。
軽快な歯ざわりの芯取菜がぎっしり詰まった蒸し餃子は、食感も風味も爽やか。心地よい青い香りが、『吟天白龍2021』の力強い泡で口いっぱいに広がります。

<崑崙毛鹿翅―モウカサメの上海風煮込み― × 吟天白龍2016>

満を持して登場したのが、こちらもWakiyaの代表的な料理、気仙沼産フカヒレの煮込みです。
脇屋シェフが「上唇と下唇がくっつくような」と表現するほどの濃厚なコラーゲン感。豚骨と鶏ガラ、そして干し貝柱の芳醇なだしで煮込んだフカヒレは、歯ごたえがありながらとろりと溶けるような、えもいわれぬ食感です。
一緒に煮込まれた白菜も、旨味をめいっぱい吸って存在感を放ちます。最後には、土鍋で炊いたご飯を絡めていただきました。


濃厚な一品に合わせるのは、『吟天白龍2016』。
キレのよさは『白龍2021』と共通ですが、よりやわらかな泡と上品な酸味、そして6年の熟成を経て生まれたコクがある1杯です。


煮込みのこっくりとしたまろやかさをいっそう引き立たせる、上品な酸。とろけるフカヒレと、シャッキリとした白菜、そしてやさしく弾ける泡が、口の中で絶妙に絡み合います。

<正宗東坡肉―鹿児島県産恵の黒豚バラ肉の柔らか煮込み― × 吟天光龍2021>

艷やかに煮上がった豚バラ肉に、聖護院かぶと、ぶどうの葉で包んで蒸し上げたもち米を添えていただきます。
じっくり煮込んだ豚肉は絶品のやわらかさ。口の温度で脂が溶け出し、噛む前から強烈な旨味が広がります。


その旨さを押し広げるのが、こちらも豊かな風味を湛える『吟天光龍2021』です。
最高の酒米を精米歩合30%まで磨いて醸した純米大吟醸。氷温保存の熟成で引き出された甘味と旨味が、豚の脂と溶け合いたっぷりと口の中を満たします。
そして現れるのが、わずかな苦味。この苦味によって、日本酒らしい存在感と、ダレない味わいを両立できるのです。
しかし、不思議と飲んだ後には苦味は消え爽快。すっきりとした後味で、ボリュームある料理も箸が進みます。

<各式寶麺飯―本日のお食事・2種類の担々麺―>

お食事は、2種類から好みで選べる担々麺。
真っ赤な辣香担々麺は、自家製ラー油をたっぷり使った名物メニュー。花椒の痺れと、唐辛子の辛さが、細麺によく絡んでビシバシと効いてきます。刺激的ながら繊細な味で、あと引く旨さです。


白い豆乳坦々麺は、コースを楽しんだ後にホッとするような、やさしい味わい。あっさりながら、海老の香りと旨味が広がり大満足の1杯です。

<一笑美氷淇―とろとろ&つるつる ダブル杏仁豆腐―>

デザートは、2種類の食感が味わえる杏仁豆腐。
生クリームとゼラチンを使った「とろとろ」杏仁豆腐は、むっちりと濃厚で満足感たっぷり。寒天で固めた「つるつる」杏仁豆腐は、歯切れと喉越しがよく、いくらでも食べられそうな爽やかさです。
「次はどちらの杏仁かな?」と、ひとさじごとに楽しめる甘味でした。

<極品烏龍茶―脇屋が選んだ極上凍頂烏龍茶―>

コースを締めくくるのは、香り高い烏龍茶。30年以上前に台湾で中国茶に魅せられて以来、お茶にこだわり続けているという脇屋シェフが、自ら選んだ最高級の茶葉です。


器を顔に近づけ、深い香りに驚き。ひとくち飲むと、なんとも清々しい風味が口から鼻に抜け、思わずため息。濃密なコースを味わい尽くした舌を、さっぱりと労うようなひとときでした。

代表・小田切のメッセージ~世界の料理と調和する日本酒の可能性~

おかげさまで、吟天シリーズの新作『吟天光龍2021』と『吟天白龍2021』の2酒を発表することができました。いずれも、料理と合わせたおいしさを追究した自信作です。


中華料理とのペアリング会は今までも何度か開催していますが、すべてのお酒が吟天ブランドというのは今回が初めて。ラインナップが充実したことを実感し嬉しい限りです。
もともと中華料理は米食文化を持つこともあり、米のお酒である日本酒とは好相性だと感じます。
最近では中国本土でも、繊細な味わいの中華料理を好む層が広がっており、そうした料理と調和する繊細なバランスの日本酒は、世界からも注目されていくでしょう。
新作を含めた吟天シリーズの味わいとともに、日本酒ペアリングの新たな可能性を体験していただければ幸いです。

ペアリング会へのお誘い

日本酒ペアリングの楽しみを多くの方に知ってもらうべく、毎月第2火曜夜にSAKEペアリングの会(吟天の会)を開催しております。
その他にも、ミシュランスターホルダークラスのシェフとのコラボ企画などを不定期で開催中です。


開催情報は随時Facebookにて発信しています。
ご興味のある方は、下記のリンクよりお問い合わせください。
みなさまの参加をお待ちしております。


開催情報:Facebook吟天グルメ

ライター紹介

松下 梨花子 (まつした りかこ)


管理栄養士・ライター
東京農業大学にて栄養学を学び、給食会社に管理栄養士として就職。その後、食と健康についての情報を伝える仕事をしたいと、ライターに転身。書籍や雑誌、webなどで取材・執筆活動を行う。
趣味は、食べること、飲むこと、踊ること。

レシピ考案

脇屋友詞

脇屋友詞

東京・横浜『Wakiya一笑美茶樓』『Wakiyaー迎賓茶樓』『トゥーランドットー臥龍居』のオーナーシェフ

スパークリング日本酒・awa酒、厳選地酒の通販は吟天へ

豊富なスパークリング日本酒・awa酒、厳選した地酒の日本酒オンラインショップ、吟天。
近年、女性人気も高まっている日本酒のご購入には吟天をご利用ください。
通販での販売に加え、日本酒ペアリング食事会(毎月第二火曜)を主催。
随時開催のフレンチ・イタリアンのペアリング会もございます。
吟天シェフ酒サイトでは、日本酒とさまざまなお料理とのペアリングをご紹介し、
さらに美味しく、楽しい日本酒の世界へご案内いたします。

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