新潟屈指のワイナリー カーブドッチ


新潟屈指のワイナリー カーブドッチ

長い間新潟はといえば「日本酒の県」というイメージが持たれていた事と思います。
もちろんそのイメージは正しく、国税庁の公表によれば県のほぼ全域にわたって106もの日本酒の製造場があります。


しかしながら、近年の新潟は日本酒だけではありません。
日本ワイン好きな方であれば新潟のワインの目覚ましい発展を見逃さないはずです。


今回は新潟市に構えるカーブドッチについて話してみましょう。

新潟ワインコーストを牽引するカーブドッチ

新潟の中でも特にワイナリーが集中するエリアは「新潟ワインコースト」と呼ばれ、非常に大きな注目を集めています。


その新潟ワインコーストを牽引する存在が、今回ご紹介するカーブドッチワイナリーなのです。
こちらは素敵なオーベルジュ併設で宿泊もお食事も楽しめるため、ワインに詳しくない方でも楽しめますし、かといってワインに力が入っていないかというと全くそんなことはなく、むしろワイン上級者をうならせるワイン造りへの拘りと哲学を感じるワイナリーです。

カーブドッチワイナリーの土壌

地図で見て頂いた通り、海岸までわずか1.5km、すぐそこはもう海という環境で、畑の土壌も海の砂のような非常に特徴的なものです。


砂を中心とした土壌では粘度質と比較して水はけが良くなります。
水はけが良ければ、水分やそこに溶け込む栄養分は不足しますので、ブドウにとっては厳しい環境である反面、高品質なブドウを作るには良い環境であると言われています。
もちろん水分が全くなければブドウがうまく生育しないことも考えられます。
砂が多い分極端に水はけが良いこの土壌を使いこなして栽培することが出来れば、魅力的なブドウが作れるということになります。

アルバリーニョとの出会い

この地の特徴的な土壌にはどのような品種が適しているのか、手探りで試行錯誤をしていく必要がありました。


そんな中で出会ったのが、なんとスペインを中心に栽培される「アルバリーニョ」という品種でした。
アルバリーニョが栽培されるスペインの産地としてはリアス・バイシャスなどがあります。 「リアス式海岸」などでも有名なように沿岸部に位置しているのですが、こうした地域で栽培されるアルバリーニョは「海のワイン」と呼ばれることもあります。


砂と花崗岩の土壌に比較的雨が多く、多湿な環境でも病害に強いアルバリーニョ。
考えてみれば同じく沿岸部の新潟ワインコーストにとって、これ以上ない品種かもしれません。


こうして特徴的な土壌とその土壌の個性を最大限に表現するブドウ品種としてアルバリーニョ一つの答えを手に入れたカーヴドッチのワインは、まさにここでしか造れないワインとして注目を集めています。


また、このあとご紹介する動物シリーズでは、アルバリーニョ以外の品種も含め、さまざまな試みで飲み手を楽しませてくれています。

動物シリーズ5選

カーブドッチワイナリーの醸造家掛川史人さんの趣味に走ったワインシリーズといわれる動物シリーズですが、これがまた大変な人気を集めています。


掛川さん自身、自然派なワインがお好きとのことで、このシリーズでは亜硫酸無添加のナチュラルな造りを行っています。
スタンダードなカーブドッチとは違った味わいになっていて、“優しく体に染み入るようなワイン”を目指しているとのことです。
ラベルに描かれた動物たちの絵も味があってとてもかわいらしく、自然派ワインらしい見た目です。
ボトルの中のワインもかわいらしい味わいかなと予想されますが、実は内容としてはなかなかに本格的かつマニアックなもので、ワインを勉強している方であれば興味の尽きないシリーズです。

ぺんぎん

外観は透明感のあるイエローに、連続した一繋ぎのパールのような泡が立ちます。
香りはグラスに花を近づけた瞬間からフローラルな香りが立ち、非常に華やかです。大ぶりの白い花を想わせる甘やかな香り、そこにエルダーフラワーやライム、ミントのような青さを含んだハーバルな印象も伴います。
口に含むと優しい泡がムースのような舌触りをつくり、甘さと華やかな含み香を包み込みます。


小エビをフリットなどにし一緒に楽しむと、ワインのフローラルな香りが小エビとともにエスニックな華やかさを演出しつつ、優しい泡で口の中を清涼に保ってくれるため、心地良く楽しめます。


グラスは泡立ちを重視したシャンパーニュグラスの中でも、膨らみのある形状のものを選ぶと、このワインの香りをよりよく引き出してくれます。



カーブドッチ ぺんぎん 2020の詳細は、こちらからどうぞ!

いっかく

ケルナーとソービニヨン・ブランを使用した個性的なオレンジワインです。
外観は霞がかったゴールドの色調で、ボトルの底には滓が沈んでいます。
香りを嗅ぐと白い花やそれに伴うアカシアの蜜の印象に、グレープフルーツの様な明るい酸を想わせるような印象、そこに滓から来るわずかな野性味が重なり、複雑な香りを作っています。
口に含むと穏やかな果実味が感じられ、しっかりとした酸味が表れますが、旨味を伴った膨らみのある丸い印象の味わいです。

後半に向けて厚みの盛り上がりを見せ、夏みかんの皮の様な余韻を残していきます。


非常に多面的で膨らみがあり、お料理と合わせて楽しむことでポテンシャルが引き出されるワインです。
鶏肉を低温で火入れし、セルフィーユなどの軽いハーブを添えたものに、このワインの華やかさや柑橘の印象をオレンジソースの様なイメージでかけ合わせて楽しむのもオススメです。



カーブドッチ いっかく2020の詳細は、 こちらからどうぞ!

むささび

カベルネ・ソーヴィニヨンを使用した白スパークリング透き通ったイエローの色調があり、細やかな泡が溌剌と立ち上る。香りには青リンゴやナシ、桃のようなストーンフルーツだけでなく、渋味を連想させるような香りも伴い複雑さを持っている。口に含むとグレープフルーツの様な果実味も感じされ、酸と共に表れる苦味と収斂味がシャープな印象を強調し、清涼なで有りながら複雑さのある飲み口を演出している。


あえて黒葡萄100%の「ブラン・ド・ノワール」の製法で表現された清涼感の中にある複雑味を活かし、シンプルに味付けをした鶏肉のテリーヌなどの冷前菜と合わせると良いでしょう。



カーブドッチ むささび 2020の詳細は、 こちらからどうぞ!

あなぐま

日本流に繊細な表現をしたサンジョベーゼです。
外観は活き活きと透き通った、明るいレズベリーレッド。
香りはよく熟したイチゴやキャンディのような甘やかな果実香で親しみやすさがありますが、そこに少しのスパイスが加わることで平坦でない緻密な印象になっています。
口中でもやはり赤い果実の風味に、ほどほどの酸と渋味がいきいきとした若さを感じさせる。フィニッシュには古樽熟成による微かな木質の印象が加わります。


グラスは小ぶりのもので温度が上がり過ぎないよう楽しんで頂きたいです。
フルーツトマトを使用し、フレッシュチーズ、バジル、生ハムなどを添えた冷製パスタなどがマッチします。



カーブドッチ あなぐま2020の詳細は、 こちらからどうぞ!

もぐら

亜硫酸無添加のナチュラルなワイン。
グラスに注ぐとイエローメノウの様な半透明の輝き。ボトルによっては発酵時の発泡感が残ることも。
果皮を漬け込む事で果皮からの香味も付与していて、香りは複雑。すりおろしリンゴや洋ナシに、アーモンドなどの香ばしさがあり、土の中をもぐらが伸び伸びと過ごす様子を彷彿とさせるナチュラルな印象があります。
口に含むとプレーンヨーグルトを思わせるような酸味があり、そこに旨味のふくよかさが加わり、最後には甘やかなスパイスも感じさせます。
リリースからゆっくりと時間をかけて風味がまとまり、飲み頃を迎えています。


ゆるゆると時間をかけて変化を楽しみたいワインです。


クリームシチューのパイ包み焼きなど、クリーミーさと香ばしさのあるお料理をお勧めします。パイ生地に発酵バターなどを使用するとよりワインとの一体感が楽しめます。



カーブドッチ もぐら2020の詳細は、 こちらからどうぞ!

カーブドッチ 動物シリーズでワインライフをより豊かに

土地や植えられている品種はなかなか動かせないものですが、このシリーズでは造り手の掛川さんが今年はこうしたいと考えて大胆に造り方を変え、個性的な味わいとして表現しています。
そしてその味わいを形にしているのがラベルに描かれたかわいい動物たちなのです。 (オーベルジュで宿泊される方はお部屋の名前を見て頂くと、動物シリーズで登場する動物の名前がついています。その部屋で同じ名前のワインを飲むというのも楽しいかもしれませんね。)


そうした造りのテクニカルな情報もオープンにされますので、それを見ながら実際に味わうと、なるほどとそういうことかと感心していまいます。
単純に美味しいだけでなく、新たな発見や体験が出来るワインで、知的好奇心をくすぐるエンターテイメントの一面も持ち合せています。


常に様々な試みを取り入れて作られる動物シリーズは、生産量も決して多くない上に、次の年にはもう同じ造り方はしていないため、出会ったときに飲まなければもう飲む事が出来ない一期一会のワインです。


もともとワイン自体が毎年ブドウの出来が変わり、同じワインはつくれないものですが、それに輪を掛けて、カーブドッチワイナリーの動物シリーズは、買いそびれてしまったときの後悔が大きいワインであると感じます。


一風変わったワインであることは間違いないのですが、こうした動物シリーズのコンセプトに興味を持って頂き、ファンになって頂けたなら、是非毎年購入して頂き、単純なブドウの出来不出来ではなく「今年はこうしたのか」という部分を楽しむワインとして頂ければと思います。
きっとワインライフをより豊かなものにしてくれることと思います。

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